デンマーク

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記事

21世紀に入って、デンマーク文学は刷新の時期を迎えている。若手作家が多くデビューし、書籍文化が変化してきているのだ。2010年から2021年までの間に、新規出版されたフィクション作品のタイトル数は74% の増加を遂げた。

インタビュー

ブックフェア/文芸
フェスティバル

「LiteratureXchange」は、デンマークのオーフスで6月に開催される国際文学フェスティバルです。文学散歩やコンサートから、伝統的な朗読会や討論会まで、プログラムは150を超えるイベントで構成されています。「LiteratureXchange」には世界の作家とデンマークの作家が参加します。国際的な話題について研究者と作家の対談が催され、街全体で一風変わった数々のアクティビティが行われます。

「The Verdenslitteratur på Møn」フェスティバルは小規模なフェスティバルで、2000年から年に一度か二度、秋の週末の集中イベントとしてメン島で開催されています。他に類のない作家と読者の集いに焦点を当てた野心的なイベントの誕生が評価され、Lollands Bankから2016年の文化賞を授与されました。このフェスティバルが類似する他のイベントと異なるのは、同じ作家に3日間を通して出演してもらうことです。焦点の異なる一連のインタビューを通じて、その作家の作品について議論が行われます。

Louisiana Museum of Modern Art(ルイジアナ近代美術館)の文学フェスティバルである「Louisiana Literature」は、世界各国の良質な文学を称えます。美術館では毎年8月の2日間、フムレベックにおいて文学に関わるインタビュー、対話、朗読、パフォーマンス、音楽的解釈を上演します。

北ユラン地域の言語と文学の祭典「Ordkraft」は、2011年からオールボーで開催されています。言論の自由に力を与えることを目的として、精神と魂が込められた機知に富んだ文学のための空間を用意します。4月の3日間にわたり、来場者は実績のある作家や芸術家と出会い、地域的・世界的規模で文学の可能性を探求します。

1992年に設立された「Bogforum」は、毎年11月にコペンハーゲンのベラ・センターで開催されます。本の愛好家、作家、出版社が集う週末の「Bogforum」には、討論会、エンターテインメント、トークショー、ポエトリー・スラムなど、若い来場者も年配の来場者も楽しめる多彩なイベントが満載です。ブックフェアではさまざまな賞が授与されます。フェスティバルの目的は、文学を通じた交流を人々に体験してもらうことです。

文学賞

Danish Academy(デンマーク・アカデミー)は、デンマークの言語と文化、特に文学を奨励することを目的とした独立機関です。アカデミーでは賞金30万デンマーク・クローネの文学賞を授与しています。「Den Store Pris」は、国内で最も有力な著述業に対する表彰であると考えられています。

1993年以来、その年の最も優れた小説デビュー作の投票が「Bogforum」で行われています。「Bogforum」では、この賞を通じてデンマーク文学界の優れた新人の認知度を高めたいと考えています。著述業を継続するための奨励金5万デンマーク・クローネが授与されるだけでなく、報道、書店、読者からの注目も高まるため、前途有望な著者のさらなるサポートにつながる賞です。

DR(Danish Broadcasting Corporation、デンマーク放送協会)は、デンマークで最も長い歴史を持つ最大の電子企業であり、デンマーク文化に貢献してデンマークのコミュニティを強化するという中核的任務を負っています。「DR Novel Prize(DR小説賞)」は1999年から授与されています。デンマークのラジオ局DR P2の論説チームがデンマーク人作家による小説を推薦します。2万5,000デンマーク・クローネが贈られる授賞式の模様はラジオでも放送されます。

「De Gyldne Laurbær」は、1949年から毎年3月に小説の分野でBoghandlerklubben(デンマーク書店クラブ)によって授与されているデンマークの文学賞です。受賞者はデンマークの加盟書店による郵便投票で決定されます。現在は賞金として1万デンマーク・クローネと2,500デンマーク・クローネ相当の図書ギフトが授与されています。

翻訳賞

デンマーク・アカデミーは、デンマークの言語と精神、特に文学に貢献することを目的とした独立機関です。賞の授与はアカデミーの重要な仕事の一部です。
1988年に創設されたアカデミーの翻訳者賞は、外国語からデンマーク語への質の高い文学作品翻訳を表彰します。賞金は5万デンマーク・クローネです。

「Danish Translators’ Association’s Honorary Prize(デンマーク翻訳者協会名誉賞)」は1945年に創設された文学賞であり、Danish Arts Foundation(デンマーク芸術財団)、Danish Arts Council(デンマーク・アーツカウンシル)、Danish Arts Agency(デンマーク・アーツエージェンシー)によって運営されています。1作以上の重要な外国語作品を再現し、デンマーク文学を豊かにした優れた翻訳を表彰するこの賞は、毎年2月に授与されます。

文芸レジデンス

デンマーク芸術財団の目的は、デンマークの幅広い受け手に芸術を広め、デンマークの芸術を国際的に普及させることです。財団は資金提供の面でレジデンシーに携わっています。これは、場所を問わずレジデンシー授与の決定はすべて個々の会場が独占的に行っていることを意味します。レジデンシーはすべて通常の公募で活動しています。デンマーク芸術財団は、さまざまな場所における芸術家のための多様なレジデンシーを支援しています。

Det Danske Forfatter-og Oversättercenter(デンマーク作家翻訳家センター)は、国が所有するマナーハウスであるHald Hovedgaardを借りて、実績あるデンマークの作家、翻訳家、挿絵画家に、Hald Hovedgaardの本館、礼拝堂、鍛冶小屋のいずれかで無料の奨学金を提供しています。Hald Hovedgaardでは、作家、翻訳家、挿絵画家に年間約240件の奨学金が授与されています。

最近日本で出版された
タイトル

『チェスナットマン』

セーアン・スヴァイストロプ(著)
高橋恭美子(訳)
ハーパーコリンズ・ジャパン(2021)

『雪の女王 = The Snow Queen : 大切な友だちを救うため、勇気あふれる冒険へ!』

アンデルセン(作)
くろでこ(絵)
岡田好惠(編訳)
Gakken(2022)

『王の没落』

イェンセン(著)
長島要一(訳)
岩波書店(2021)