スウェーデン

Malmo Main Library by Henning Larsen, Malmo, Sweden, interior

記事

スウェーデン・ミステリーには社会の全階層を描く全体小説への志向が強く感じられる。これは一九六〇年代に登場し、現代に至るスウェーデン・ミステリーの基盤を作った、マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーの影響が大きい。

インタビュー

ブックフェア/文芸
フェスティバル

Gothenburg Book Fair has always been on Nordic literature.
「Göteborg Book Fair(ヨーテボリ・ブックフェア)」は芸術と文化の集いです。図書館員のためのカンファレンスとして1985年に立ち上げられたこのフェアには、今では毎年秋に約8万5,000人の教師、図書館員、本好きが集います。世界中の作家、研究者、ノーベル賞受賞者、政治家、思想家が登場し、朗読、講演、討論会を行います。このフェアでは、教材、児童書、コミック、小説、ノンフィクションなど、幅広いセミナープログラムと数々の展示が一斉に開催されます。その中でヨーテボリのブックフェアの焦点は、常に北欧文学に当てられてきました。

「Littfest」はスウェーデン最大の文学祭であり、2007年から3月にウメオで開催されています。この文学祭の原点は書籍産業の商業化への対抗運動であり、国内外のコンテンツを集めて開催されます。 開かれるセミナーは、フェスティバルのテーマや芸術的な志、現在の社会的議論に沿って入念に準備されます。フェスティバルは当初何人かの熱心な個人によって運営されていましたが、後に非営利団体の形をとりました。フェスティバルの主要部分はUmeå Folkets Husで行われ、4つのステージが並行して進みます。

「Stockholm Writers Festival(ストックホルム作家フェスティバル)」は、8月の週末に開催される作家の集いです。作家たちはインスピレーション、専門知識、ネットワークを見つけるために集まり、物語を世界に届けるためにこれを役立てます。ジャンル、経験、経歴に関係なく、すべての作家が歓迎されます。毎年、スウェーデンの首都に招かれた国内外の教師、業界の専門家、著作権代理人が、経験と見識を出席者と共有します。

文学賞

2002年にスウェーデン政府によって創設された「Astrid Lindgren Memorial Award(アストリッド・リンドグレーン記念文学賞)」は、名前の由来である作家を記念して設けられました。この賞は、作家、挿絵画家、語り手、そして子供と若者が読書に親しむための取り組みを行っている世界中の個人または団体に授与されます。賞金は500万スウェーデン・クローナです。

1989年以来、Swedish Publishers’ Association(スウェーデン出版社協会)は「August Prize(アウグスト賞)」を授与しています。作家で劇作家のアウグスト・ストリンドベリに因んで名付けられたこの賞は、その年の最も優れたスウェーデン語の本を表彰します。現在、小説部門、ノンフィクション部門、児童書部門で授与されています。選ばれた受賞者には、10万スウェーデン・クローナと芸術家のMichael Fareが制作したブロンズ像が贈られます。

「Nobelpriset I litteratur(ノーベル文学賞)」は、アルフレッド・ノーベルの遺言で最初に言及された5つのノーベル賞のうちの1つです。ノーベル文学賞を授与するのはストックホルムのスウェーデン・アカデミーです。スウェーデン・アカデミーの会員、類似する仕事に携わるアカデミーと学会の会員、文学と言語分野の教授、以前のノーベル文学賞受賞者、特定の作家団体の会長など、特定の機関と個人だけが候補を推薦できます。選ばれた受賞者には、「ノーベルの日」にストックホルム・コンサートホールにおいて1,000万スウェーデン・クローナの賞金が授与されます。

翻訳賞

Kulturhuset Stadsteatern(ストックホルム文化会館)の国際賞は、優れた小説作品の称賛に値するスウェーデン語翻訳に毎年授与されます。作家と翻訳者を同様に表彰するユニークな文学賞です。15万スウェーデン・クローナの賞金は作家と翻訳者で折半されます。

1953年に創設されたスウェーデン・アカデミーの翻訳者賞は、スウェーデン語への優れた翻訳に贈られます。スウェーデン・アカデミーは賞を通じて、複数の部門で奨学金、作家、評論家、翻訳家を表彰しています。翻訳者賞では主に小説作品に対して6万スウェーデン・クローナが授与されます。

Natur & Kultur財団とSwedish Writers’ Association(スウェーデン作家協会)はその年の最も優れた翻訳書のための賞を2019年に創設し、共同で授与しています。この賞の目的は翻訳者の業績を称えることであり、受賞者には10万スウェーデン・クローナが贈られます。

1970年に設立された「De Nios översättarpris」は、スウェーデンの文学会Samfundet De Nioが授与する翻訳賞です。Samfundet De Nioは選ばれた終身会員9人から成る文学アカデミーです。この文学会の賞の目的は、スウェーデン語の小説を奨励し、それにふさわしい作家と翻訳者を表彰することです。

文芸レジデンス

Baltic Centre for Writers and Translators(BCWT、バルチック作家翻訳者センター)は、バルト海地域とスカンジナビアの作家と翻訳者が主導して1993年に設立されました。バルト海のほぼ中央に位置するゴットランド島のヴィスビューにあります。作家と文芸翻訳者はレジデンシーに応募して3週間から5週間滞在できます。BCWTではあらゆる国の応募者をいつでも歓迎していますが、レジデンシーの優先権はバルト海地域とスカンジナビアの国々で文学に携わるプロに与えられます。

「AIR Litteratur Västra Götaland」は、文化開発局によって運営されるレジデンシープログラムです。世界中の作家と翻訳者が対象です。ヴェストラ・イェータランド地域の複数の場所におけるレジデンシーを通じて、芸術の発展のための場所と時間を提供することを目的としています。2015年秋に創設された文学レジデンシープログラム「AIR Litteratur Västra Götaland」の目的は、この場所と文学界の公的な対話を強化することです。

最近日本で出版された
タイトル

『わたしは倒れて血を流す』

イェニー・ヤーゲルフェルト(著)
ヘレンハルメ美穂(訳)
岩波書店(2013)

『黄昏に眠る秋』

ヨハン・テオリン(著)
三角和代(訳)
早川書房(2013)

『ゴリランとわたし』

フリーダ・ニルソン(作)
ながしまひろみ(絵)
よこのなな(訳)
岩波書店(2021)