マルタ

National Library of Malta, Valetta, Malta, exterior

記事

2010年9月。ドバイ経由の飛行機で、無辺際に広がる瑠璃色の海に浮かぶ、灼熱の蜂蜜色に満ちたこの島に初めて足を踏み入れた。タラップで感じる、独特の湿気がこもったような生ぬるい空気。今でもあの空気を私の身体は覚えている。ただそれもすっかり馴染みのあるものとなってしまった。
マルタは公式には、マルタ語と英語の2カ国語を公用語とするバイリンガルの国である。しかし、マルタ語が国語であるという事実には変わりがなく、これは文学創作にはっきりと現れている。マルタ国立書籍評議会(NBC)のデータベースには、700を超えるマルタ人現代作家が登録されているが、多数派はマルタ語で書く作家である。

インタビュー

ブックフェア/文芸
フェスティバル

「Campus Book Festival(キャンパス・ブックフェスティバル)」は地元の出版社、マルタ大学の各学部、学生団体の協力によって2014年から毎年3月に開催されています。目的は、あらゆる形態の文学、マルタの作家、研究を奨励するとともに、最新の小説や研究、その著者に関わる機会を学生に提供することです。

7月に開催される「Malta Mediterranean Literature Festival(マルタ地中海文学フェスティバル)」は、ボランティア文化団体であるInizjamedが、ヨーロッパのネットワークであるLiterature Across Frontiersなどの国内外のパートナーと協力して毎年主催している、定評ある国際文学フェスティバルです。2006年に初めて開催されたフェスティバルには、マルタ、地中海、その他の地域で活躍する作家や文芸翻訳家が集まり、最新の著述と思想の紹介、言語と地域と芸術ジャンルを超えた交流の促進、現代の主要な問題についてのディスカッションが行われます。

1984年から10月に開催されている「Malta Book Festival(マルタ・ブックフェスティバル)」は、文芸業界のプロたちに幅広い交流の機会を提供しています。プログラムには、5日間にわたり指定のホールで開催される約100件の無料イベントが含まれます。ファミリーや学生向けのショーやアクティビティから、書籍の発売とディスカッション、執筆ワークショップ、朗読パフォーマンス、一般の読者と書籍業界関係者の交流まで、イベントは多岐にわたります。

文学賞

「National Book Prize(全国図書賞)」は、前年にマルタで出版された本の著者、編集者、翻訳者、出版社、挿絵画家に授与される最高の文学賞です。作品の最終選考と賞の授与は、全国図書賞と子供・若者を対象とした「Terramaxka Prize」の多様な部門に応じて行われます。

翻訳賞

全国図書賞は翻訳賞を含む複数の部門に分かれています。翻訳賞はもともとあらゆる言語で書かれたあらゆるジャンルの文学テキストをマルタ語に翻訳した作品を表彰します。

文芸レジデンス

「Spazju Kreattiv」ではValletta Design Cluster(バレッタ・デザインクラスター)と協力してレジデンシーの募集を行っています。レジデンシーの舞台はバレッタの改装された古い食肉処理場の建物にある、文化的・創造的実践のためのコミュニティスペースです。アーティストには、デジタルファブリケーション機器、コワーキング施設、ワークショップルーム、フードスペース、そして屋上庭園を含む公共エリアなど、バレッタ・デザインクラスターの施設を利用する機会が与えられます。

「Ulysses’ Shelter」は、欧州連合(EU)が共同で資金提供する協力プロジェクトであり、新進の作家や文芸翻訳者を対象にヨーロッパ全土で交流文学レジデンシーネットワークを構築することを目的としています。2016年にパートナー3か国とともに開始され、現在はクロアチア、チェコ共和国、ギリシャ、マルタ、セルビア、スロベニア、スペイン(マヨルカ)、英国のウェールズという8か国が参加しています。国際性を最優先事項として扱うこのレジデンシープログラムは、新進の作家にヨーロッパの多様な場所で働き、活動し、自分を表現する機会を提供します。

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