ルーマニア

Romania National Library, Bucharest, Romania, exterior

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インタビュー

済東鉄腸は、ルーマニア語でデビューした日本人の作家です。これまでルーマニアを訪れたことはないものの、ルーマニア文学界と深く関わっています。彼の次なる挑戦はルクセンブルク語の習得です。

ブックフェア/文芸
フェスティバル

ブカレストで開催される国際的な「Bookfest」はルーマニア最大のブックフェアであり、9月に10万人を超える人々が来場します。書籍の発売、子供向けのイベント、現状の課題を専門に扱う討論会や円卓会議、映画上映、その他複数の双方向型イベントが行われます。近年ではイタリアと日本から招いたように、毎回素晴らしいゲストが登場します。

7月に開催される「Gellu Naum Poetry Festival(ジェルー・ナウム・ポエトリー・フェスティバル)」は、作家、出版社、ジャーナリストとの集いや討論会を開くことで、学生たちに現代ルーマニア文学を奨励することを目的としています。フェスティバルの主な目的は学校のカリキュラムを広げ、創造性を後押しすることです。コンクールやアンソロジー、創作ワークショップを通じて、学生たちは詩や自身の作品に対する理解を共有したいと思うようになります。

2012年に初めて開催された「Festival Ana Blandiana(フェスティバル・アナ・ブランディアナ)」は、ルーマニアの最も重要な現代詩人の一人に因んで名付けられた祭典であり、創作と解釈に焦点を当て、ブライラで開催されています。詩や散文といった伝統的な文学作品部門の他に、文芸評論部門と翻訳部門も用意され、文学研究分野の貢献者である教師も対象となっています。5月の芸術イベントは授賞式で締めくくられます。

「International Festival of Literature and Translation(国際文学翻訳フェスティバル)」は、ルーマニアの何百人もの文化のプロを結びつけるプロジェクトです。フェスティバルでは多様なイベントを通じて国際性の強化を目指します。2013年から10月にヤシで開催されているこのフェスティバルは、すでに東ヨーロッパで最も重要な文学祭の1つとなっています。

この10月のフェスティバルは、中東欧文学に敬意を表するものです。東西のどちらにも開かれた門であるティミショアラで開かれるこの祭典は、他に類のない多様な文化の融合であり、ルーマニアの寛容と多文化主義の象徴です。東と西の文化的アイデンティティ、過去と現在の政治問題から外国語での執筆経験まで、多岐にわたるテーマが話し合われます。

文学賞

ルーマニアの文化の日には、「National Poetry Award Mihai Eminescu(ミハイ・エミネスク全国詩賞)」が贈られます。Ipotesti Memorial(イポテスティ記念館)と自治体が、デビューした詩人、そしてルーマニア文学にすでに名を残した詩人の両方に「Opus Primum(デビュー作)」賞と「Opera Omnia(全集)」賞を授与します。授賞式は、カンファレンス、展示会、コンサートなどの他のイベントと連携しています。

2018年に創設され、ルーマニアの小説家、活動家、翻訳家であるソフィア・ナデイデに因んで名付けられた文学賞は、詩や散文だけでなく、文学の革新や顕著な貢献も表彰します。女性が執筆した文学に特化したこの賞は、毎年ガラで授与されます。

詩人ルシアン・ブラガにちなんで名付けられた「Lucian Blaga Award(ルシアン・ブラガ賞)」は、詩人の生誕の場所である記念館で毎年授与されます。2018年に創設されたこの賞は、優れた詩の作品を表彰します。賞にノミネートされた詩人はガラで作品を朗読し、式典の主催者であるアルバ県議会の議長によって「National Poetry Award(全国詩賞)」を授与されます。

過去10年間にわたり、Z9プラットフォームはさまざまな名前と形で現代文学の最新の声を後押しし、支えてきました。シビウで開催されるZ9の若い詩の国際フェスティバルでは、「Z9Debut」と「Z9Poezie」の2つの詩賞が授与されます。

Radio Romania Cultural(ルーマニア文化ラジオ)は、文化ニュース、演劇、音楽の名作を専門に扱うRomanian Broadcasting Corporation(ルーマニア放送協会)の第2国営チャンネルです。「Radio Romania Culture Awards Gala(ルーマニア文化ラジオ賞ガラ)」は、ルーマニアのあらゆる文化分野に賞を授与する唯一のイベントです。通常はブカレストのオデオン劇場で開催されるガラにおいて、小説、詩、演劇、映画、視覚芸術、科学、音楽、教育などの部門の表彰が行われます。さらに「Observator Cultural」誌が、ルーマニア語への翻訳だけでなく、ルーマニア語作品の翻訳にも賞を授与しています。

翻訳賞

2021年、Romanian Cultural Institute(ルーマニア文化研究所)は、「International Festival of Literature and Translation(FILIT、国際文学翻訳フェスティバル)」において、ルーマニア文学作品の最も優れた翻訳に初めて賞を授与しました。この賞は、ヤシのヴァシ・レアレクサンドリ国立劇場で開かれるFILITで授与されます。

「Writers’ Union of Romania(ルーマニア作家組合)」は1909年に設立され、ルーマニアの文学界を支えています。組合は毎年、翻訳部門を含む複数の部門で賞を授与しています。

文芸レジデンス

ルーマニア文化研究所は、研修中の翻訳者のために5件の奨学金を立ち上げます。このレジデンシープログラムは、できるだけ多くの外国語で新世代のルーマニア文学翻訳者を生み出すことを目的としており、2,000ユーロが授与されます。当該の奨学金受給者には、週にいくつかの課程が提供されます。プログラム期間中、奨学生たちはモゴショアイアの宮殿群Brâncoveneștiに滞在することになります。

ルーマニア文化研究所の任務は、世界中でルーマニア文化に対する注目度を高めることです。2006年に始まったルーマニア文化研究所の「Translation and Publication Support Program(TPS、翻訳出版支援プログラム)」の目的は、翻訳費用を助成することで海外の読者がルーマニア文化に触れられる機会を増やすとともに、国際的な書籍市場におけるルーマニア人作家の存在感を後押しすることです。「Publishing Romania(出版ルーマニア)」プログラムは、ルーマニア文化に焦点を当てた文集・画集、書籍、雑誌の制作を支援しています。

ヤシの「国際文学翻訳フェスティバル(FILIT)」が立ち上げたこのプログラムは、海外のルーマニア文学翻訳者6人を招待し、旅費、1か月間の宿泊費、経費の一部の払い戻しを受けられるようにします。このプログラムの目的は、地域の文化協力を育て、プロの翻訳者の移動を奨励し、彼らのプロジェクトを支援することです。

30歳から50歳までのルーマニアの作家には、Cărturești文学創作奨学金とレジデンシーが授与されます。4つの奨学金と4つの創作レジデンシーの対象は、小説、短編小説、詩、随筆です。応募ファイル1件に授与される審査員特別奨学金も用意されています。

DLITEはドイツとルーマニアの現代文学のためのプラットフォームです。DLITEの目的の1つはルーマニアのあらゆるジャンルの作家を支援することであり、そのために翻訳やブログへの掲載、インタビューを通じて一般の人の注目を集めようと努めています。750ユーロの奨学金は、現在散文テキストに取り組んでいる作家に提供されます。対象者はルーマニアの永住権を持っている必要があります。

最近日本で出版された
タイトル

『ぼくはソ連生まれ』

ヴァシレ・エルヌ(著)
篁園誓子(訳)
群像社(2022)

『ムントゥリャサ通りで : 小説』

ミルチャ・エリアーデ(著)
直野敦(訳)
法政大学出版局(2021)

『ノスタルジア』

ミルチャ・カルタレスク(著)
住谷春也(訳)
作品社(2021)