バルト三国交流ツアー 報告会

2024年の2月に、日本の出版社から8名がバルト三国のリトアニア、ラトビア、エストニアを訪れ、ヴィリニュスとリガのブックフェアーに参加し、この地域の豊かな文学シーンを探訪しました。このたび、書評家の渡辺祐真 が司会を務めるトークイベントを開催します。ツアー参加者のうち4名が、バルト三国への交流ツアーでの様々な体験を振り返り、共有します。

複雑な歴史を共有するバルト三国は、1990年代初頭にソビエト連邦から独立を果たし、若くダイナミックな民主主義国家としてそれぞれのアイデンティティを確立してきました。また、その国民はヨーロッパ内でも最も熱心な「本の虫」であるとも言われています。本トークでは、バルト三国の文芸シーンにまつわる多彩な情報を盛りだくさん紹介します。

 

スプリスガルト友美は、ポーランドのグダンスクを拠点に日本語講師、ライター、作家として活動しています。児童文学を専門とし、インタビューで、ポーランドの児童文学に対する長年の取り組みとポーランド文学界との関わりについて語っています。

詩人の永方佑樹は、リトアニア出身の詩人・映像作家ジョナス・メカスに影響を受け、詩をテキストのフォルムとしてだけではなく、〈行為〉としてとらえます。彼女のインタビューでは、つながりを維持するリトアニアの文芸シーンとの交流や、水等の自然物やデジタル等を詩的メディアとして使用し〈行為する〉、彼女の〈詩〉について語っています。

 

ミレナ=美智子・フラッシャールは、日本のルーツを持つオーストリア人作家です。「引きこもり」や「孤独死」といった日本の社会現象をテーマにドイツ語で小説を書いています。インタビューでは、幼少期から現在までの二つの文化の間での生活を辿っています。