翻訳賞

翻訳賞は、翻訳者の文学への貢献を評価し、出版社や読者の間で優れた翻訳者に対する認知度を高めるものです。各国の賞の詳細についてはこちらから。

注目すべき翻訳賞

2009年に創設され、Haus der Kulturen der Welt(世界文化の家)とElementarteilchen foundation(素粒子財団)が資金を提供する「International Literature Award(国際文学賞)」は、現代の優れた国際文学作品とそのドイツ語翻訳を表彰します。賞金は3万5,000ユーロで、著者と翻訳者の間で分配されます。

1988年以来、German Literature Fund(ドイツ文学基金)は「Paul Celan Prize(パウル・ツェラン賞)」を授与しています。この賞は当初フランス語からドイツ語への優れた文芸翻訳に授与されていました。1994年からはすべての言語を対象とし、主にドイツの翻訳者を表彰しています。この賞はフランクフルト書籍見本市で授与され、現在の賞金は2万ユーロです。

1996年に創設されドイツ政府が資金を提供する「Helen & Kurt Wolff Translator’s Prize(ヘレン&クルト・ヴォルフ翻訳者賞)」は、前年に米国で出版された、ドイツ語から英語への優れた文芸翻訳に毎年授与されます。受賞した翻訳者には1万ドルが贈られます。

「かけはし文学賞」は、現代ドイツ文学とその日本語翻訳の奨励を目的として、ゲーテ・インスティトゥート東京とメルク社によって2013年から隔年で授与されています。賞金総額2万ユーロのこの賞は、日本の読者層に見出されるべき優れた作家や、文化交流において特別な役割を果たした翻訳者と出版社に贈られます。