翻訳賞

翻訳賞は、翻訳者の文学への貢献を評価し、出版社や読者の間で優れた翻訳者に対する認知度を高めるものです。各国の賞の詳細についてはこちらから。

注目すべき翻訳賞

「日伊ことばの架け橋賞」はイタリア国内に日本の近現代文学を広めることを目的に伊日財団が2022年に創設した文学賞です。審査委員会はイタリアと日本両国の学識者や専門家から構成され、原作の質のみならず、翻訳の出来栄えや価値にも評価がおかれます。2023年は松田青子氏の「おばちゃんたちのいるところ」(ジャンルーカ・コーチ 訳、E/O、2022、イタリア語タイトル “Nel paese delle donne selvagge“)が受賞しました。

「Premio per la traduzione del MAECI」は、イタリア外務・国際協力省が授与する賞です。対象となるのはイタリア語から外国語への翻訳作品で、電子書籍を含む翻訳出版物に加えて短編・長編映画、マスメディア向けテレビシリーズの字幕や吹き替え翻訳も含まれます。

この賞は2008年から連邦文化メディア委員会、イタリア文化省、ゲーテ・インスティトゥートによって授与されています。目的は両国間の文化交流を継続的に促進することであり、これに関連して文芸翻訳の重要性を評価することです。2年ごとにドイツまたはイタリアの翻訳者が表彰され、授賞式もイタリアとドイツで交互に開かれます。賞金は1万ユーロです。