文学賞

多文化が共存するヨーロッパでは、さまざまなジャンルの現代文学の優れた作品を称える文学賞が豊富にあります。各国の賞の詳細についてはこちらから。

注目すべき文芸賞

「Jiří Orten Award(イジー・オルテン賞)」は、夭折の詩人イジー・オルテンを称えて1987年に創設されたチェコの文学賞です。作品の完成時点で30歳以下の作家のみが対象です。チェコ語の散文または詩で、応募期限の前年に出版された作品に授与されます。現在の賞金は5万チェコ・コルナです。

2007年に初開催となった、チェコ系カナダ人の作家で出版者のヨゼフ・シュクヴォレツキーに因んで名付けられたこの賞は、過去12か月間に発表された中で最も優れたオリジナルの散文作品を表彰します。賞の目的は、文化的アイデンティティの柱として芸術的な散文作品を後押しすることです。賞金額は5万チェコ・コルナです。

「Cena Franze Kafky(フランツ・カフカ賞)」は、2001年からプラハのSpolecnost Franze Kafky(フランツ・カフカ協会)によって授与されています。この国際文学賞の目的は、出自や国籍、文化に関わらず読者の心に訴えかける現代作家の作品を表彰することです。この賞では賞金1万ドルとプラハにあるカフカ像を小さくしたブロンズ像が副賞として贈られます。

年に一度開催されているの「Magnesia Litera Book Award(マグネジア・リテラ文学賞)」の最も重要な任務は、制限なく、ジャンルを問わずに質の高い文学を奨励し、作家にも詩人にも翻訳家にも出版社にも研究者にも理論家にも、等しく注意が払われるようにすることです。そのためこの賞は、年間で最も優れた散文、詩、ジャーナリズム、翻訳、ブログなどのいくつかの部門に分かれています。あまりにも狭い専門分野に偏ることを避けるために、「Discovery of the Year(年間最優秀新人賞)」と「Book of the Year(年間最優秀図書)」の各部門の受賞者は、書籍業界で活躍する多様な回答者300人によって選ばれます。2002年に創設されたこの賞の賞金は20万チェコ・コルナです。