文学賞

多文化が共存するヨーロッパでは、さまざまなジャンルの現代文学の優れた作品を称える文学賞が豊富にあります。各国の賞の詳細についてはこちらから。

注目すべき文芸賞

「Prix Femina(フェミナ賞)」は、雑誌「ラ・ヴィー・ウールーズ」(現在の「フェミナ」誌)の寄稿者によって1904年に創設された文学賞です。この賞は、女性および男性が散文または韻文で執筆したフランス語の作品を表彰しますが、審査員は女性だけです。受賞者は毎年11月の第1水曜日に発表されます。

「Prix Médicis(メディシス賞)」は毎年11月に、才能に見合った名声をまだ得ていない作家に授与されます。フランス語の小説作品に贈られるこの賞は、1958年にギャラ・バルビザンとジャン・ピエール・ジロドゥによって創設されました。1970年には、翻訳出版された本を表彰する「Prix Médicis étranger(メディシス賞外国小説部門)」が追加され、その後、随筆などのノンフィクション作品を対象とした賞も追加されました。

1926年にジャーナリストや文芸評論家らによって創設された「Prix Renaudot(ルノードー賞)」は、有力週刊紙「La Gazette(ラ・ガゼット)」の創設者であるテオフラスト・ルノードーに因んで名付けられました。ルノードー賞は毎年パリのレストランで行われる授賞式において、前年に出版された優れたオリジナル小説の著者に贈られます。随筆やペーパーバック、高校生の読者賞など、さまざまな部門の賞もあります。

「Prix Décembre(デサンブル賞)」は、1989年から毎年、フランス語の小説、短編小説、随筆に贈られているフランスの文学賞です。受賞者の選考は、メンバーが定期的に入れ替わる12人の審査員によって行われます。後援者の交代によって賞金は近年減少しており、2021年以降は1万5,000ユーロが授与されています。

フランスの文学賞である「Prix Goncourt(ゴンクール賞)」は、1903年からゴンクール・アカデミーによって授与されています。ゴンクール賞は当初、その年の最も優れたフランス語小説のみを表彰していましたが、現在は他に4つの部門で賞が用意されています。現在の賞金は象徴としての10ユーロのみですが、ゴンクール賞は作品の売上に大きな影響を与えるため、作家の間で高く評価されています。