文学賞

多文化が共存するヨーロッパでは、さまざまなジャンルの現代文学の優れた作品を称える文学賞が豊富にあります。各国の賞の詳細についてはこちらから。

注目すべき文芸賞

「German Book Prize(ドイツ書籍賞)」は、フランクフルト書籍見本市の開幕に先立って、German Publishers and Booksellers Association(ドイツ出版書店協会)のFoundation for Book Culture and the Promotion of Reading(書籍文化読書振興財団)が毎年授与する賞であり、最も優れたドイツ語の小説に贈られます。この賞の目的は、ドイツ語作家、読書、書籍の基調メディアに対する注目を国境を越えて集めることです。

「Georg Büchner Prize(ゲオルク・ビューヒナー賞)」はドイツの権威ある賞であり、1923年にヘッセン人民州(現ヘッセン州)政府が同州出身の著名な劇作家ゲオルク・ビューヒナーを称えるために創設したものです。1951年のヘッセンとGerman Academy for Language and Literature(ドイツ言語文学アカデミー)の合意により、ビューヒナー賞は純粋な文学賞として再制定されました。ドイツアカデミーによって毎年授与されるこの賞は、ドイツ文化に多大な貢献をしたドイツの作家と詩人を表彰します。

1988年以来、German Literature Fund(ドイツ文学基金)は「Paul Celan Prize(パウル・ツェラン賞)」を授与しています。この賞は当初フランス語からドイツ語への優れた文芸翻訳に授与されていました。1994年からはすべての言語を対象とし、主にドイツの翻訳者を表彰しています。この賞はフランクフルト書籍見本市で授与され、現在の賞金は2万ユーロです。

1950年以来、ドイツ連邦共和国の出版社と書店の職業団体であるドイツ出版書店協会は、「Peace Prize of the German Book Trade(ドイツ出版業平和賞)」を授与しています。連動する賞金の2万5,000ユーロは、出版社と書店が集めたものです。平和賞は、国家間および文化間の国際理解に貢献する出版業の尽力を示すものです。

「Leipzig Book Fair Prize(ライプツィヒ・ブックフェア賞)」は、ドイツ語で書かれた優れた新刊書を表彰します。特筆すべきは、小説、ノンフィクション/随筆、翻訳の3部門が用意されていることで、これによって現代文学を本当の意味で評価できる賞となっています。賞金総額は6万ユーロです。
授賞式は毎年恒例のライプツィヒ・ブックフェアの初日に、ライプツィヒ・メッセのガラスのホールで行われます。